混合、完ミのパパママさん。
「ミルクに使うお湯の煮沸」、「熱いミルクを人肌の40℃まで冷ますこと」が面倒って思ったことありませんか?
特にこんな時にです。
- 眠いの深夜のミルク作り
- お腹が減ってギャン泣きした赤ちゃんの声を聞いている時
- その他の育児・家事で忙しい時
調乳ポットがあれば、ミルク作りに適した温度のお湯をすぐに準備でき、通常の煮沸するだけのポットや電子ケトルと比べて赤ちゃんにより早くミルクを飲ませることができます。
我が家も完ミなので実体験としてわかりますが、調乳ポットあると大きな時短効果があります。
わざわざ調乳ポットが必要?と思うかもしれませんが、ただでさえ忙しい子育てで時短できるところは多少投資してもトコトン追求するべきだと思います。
調乳ポットは私自身がほんとに買ってよかったというアイテムです。費用対効果は絶対にあります。
じゃあ、通常のケトル・ポットを使えばいいのでは?という疑問もあると思います。100℃まで煮沸できるケット・ポットは大抵どの家庭でも持っているはずです。
ということで、この記事では以下の流れで解説をしていきます。
- なぜ、調乳ポットが必要なのか?
- 調乳ポットのメリット・デメリット
- どれくらい時短効果があるのか?
- オススメの調温ポット(2選)
- まとめ
なぜ、調乳ポットが必要なのか?
そもそも調乳で使用するお湯は、沸騰後冷ましたお湯(70℃以上)を使う必要があります。
なぜ、70℃かというと、WHO調乳ガイドラインに記載があります。
3.2.3 調乳水の温度
WHO調乳ガイドラインより引用
FAO/WHO のリスク評価(FAO/WHO、2006 年)によると、70°C 以上の湯で PIF を調乳する場合、粉乳中に存在している E.Sakazakii についてはこの温度で死滅することから、リスクは劇的に減少する。このリスク低下レベルは、授乳時間が長くなった場合(つまり、2 時間まで)や、周囲の室温が 35°Cに達する場合であっても維持されるものである。結果として、70°C 以上の湯で PIF を調乳することで、全ての乳児-食の遅い乳児のみならず、調乳した粉ミルクを冷蔵することが容易には出来ないような温暖な地域(例えば、発展途上国)の乳児であっても-に対するリスクを劇的に減少させることになる。
粉ミルク内の菌を死滅するために70℃以上のお湯の使用を推奨しているわけです。「粉ミルクを溶かす時は70℃以上」を覚えておきましょう!
保温機能が最も大事
はじめに、100℃まで煮沸するポット・ケトルで70℃以上に保温機能を持っていれば、それを使ってもらえばOKです。
ちなみに、保温機能のあるポット・ケトルでも保温機能が24時間でなく、60分しかないタイプもあるので要注意。
60分以降だと70℃以下に下がってしまって再煮沸が必要になります。
煮沸機能だけで保温機能がないポットだと、以下の点が問題です。
- ミルクを準備する毎に100℃に沸騰させる必要がある。(保温機能がないので冷める)
- 100℃のお湯を使うと赤ちゃんに飲ませる温度(40℃前後)まで下げるのに時間がかかる。
そのため、70℃に調温・保温機能がある調乳ポットが活躍するというわけです。
スキマ時間で事前に通常ポット・ケトルで沸騰させて、それを調乳ポットに移し替えて置いておけば70℃でキープしてくれます。
授乳時に70℃のお湯で調乳し、40℃に冷ませばミルクを飲ませることができます。
煮沸直後の100℃から冷ますより時短できますよね。
ポット・ケトル(煮沸)+マグ(保温)で代用は?
ケトルで沸騰、その後保温性能に優れたマグでお湯を70℃以上キープという方法もあります。
マグを使えば、6時間後も70℃以上キープできるモノもあり、十分に代用可能なレベルです。
ただ、ポット・ケトル(煮沸)+マグ(保温)にはデメリットがあります。
- マグから哺乳瓶に注ぎにくい。お湯が溢れて火傷のリスク(調乳ポットは注ぎやすい形状)
- マグの経年劣化で保温温度が下がるリスク
- 70℃以上に保温されているか分からない。冬場の寒い環境でも保温性能が6時間以上キープできてる?
- マグのパッキンや隙間のきちんと洗浄しないと水垢などがたまる。(調乳ポットはシンプル)
実際のマグ内の温度が分からない、安全・安心面に不安がありますが、代用としてはマグはこちらがオススメ。
保温性能に優れた600mlのマグ
保温性能に優れた900mlのマグ
調乳ポットのメリット・デメリット
メリット
まとめると調乳ポットを使うとこういうメリットがあります。
- 時短: 授乳ごとの煮沸が不要。(事前に煮沸して70℃キープ)
- 時短: 100℃→40℃より70℃→40℃のほうが速く冷める。
- 火傷対策: 100℃のお湯が入った哺乳瓶は熱い。70℃のほうが若干緩和される。
デメリット
考えられるデメリットも整理してみました。
- 電気代がかかる
- 卒乳後の調乳ポットの使い道がない
- 調乳時にカチッと音がするため、寝室で使えない。
- 持ち運びしにくい。マグなら外出先でも使用できる。
たしかに電気代はかかりますが、手間がなくなることの時短効果のほうが大きいです。時短効果は後述。
コンビの調乳じょーずでは、24時間付けっぱでも電気代は約520〜600円/月程度。(参考:『調乳じょ~ず70HW』の1日(24時間)の電気代について)
卒乳後の調乳ポットが不要であれば、メルカリなどフリマで売ってしまえばOKです。
調乳ポットは確かに寝室に置きにくいし、マグと比べると持ち運びしにくいです。
シンドイ時の深夜や外出時の調乳は、お湯いらずの液体ミルクを使うことも検討してはどうでしょうか?
粉ミルクと比べると割高ですが、手間いらずです。限定的な使い方と割り切ればいいと思います。
調温ポットの時短効果を検証
検証テスト概要
40℃まで下げるまでの時間の差が実質の時短効果になるはずです。
比較実験して検証してみました。
準備物
温度計(TANITA製)、電子ケトル(T-fal APRECIA)、調乳ポット(コンビの調乳じょーず)、哺乳瓶(240ml 母乳実感 ガラス製)
検証テストの概要
電子ケトルで煮沸直後のお湯と調乳ポットで70℃に調温後のお湯を準備する。
それぞれのお湯150mlを哺乳瓶に注いで、お湯の温度を測定する。
煮沸直後のお湯:85℃
調乳ポットのお湯:71℃
※流水温度:24℃
哺乳瓶を回しながら流水で冷まし、お湯が40±2℃になるまでの時間を計測する。
参考:湯冷まし後の水を使うのは?
今回の検証テストでは流水で冷ましましたが、煮沸後に冷やした水(湯冷まし後の水)を使ったら適温にするのはもっと早くて時短になると思います。
ただ、湯冷ましの後の水の準備が面倒なのと、事前に準備しておくのを忘れるリスクがあります。
また、冷やしすぎてまた温め直すのも手間です。
時短も大事ですが、作業が煩雑・面倒になるのはNG。作業はシンプル・イズ・ベストということで、我が家では流水で冷やしています。
検証結果
40℃になるまでの時間の差が、調乳ポットありの時短時間になります。
ちなみに、1日のミルク作りは平均で4回とし、年換算(365日)で時短効果を算出しました。
調乳ポットあり (70℃→40℃) | 調乳ポットなし (100℃→40℃) | 差 (時短効果) | |
---|---|---|---|
40℃までの時間 | 約1分 | 約2分 | 約1分 |
日換算(4回/日) | 約4分 | 約8分 | 約4分 |
年間換算 | 約24時間 | 約48時間 | 約24時間 |
年換算でなんと24時間もの時短効果があるという結果です。
金額換算すると、24時間 ✕ 約1673円(※未就学児の育児の時給換算) = 約4.0万円/年の効果です。
※2020年ソニー生命保険の調査結果より引用
今回紹介する調乳ポットは1万円以下のものです。また、先述した電気代が約6000〜7200円/年がかかるとしても、効果金額が約4.0万円であれば、費用対効果も大きいですよね!
ちなみに、調乳ポットがなくミルク作りのたびに煮沸することに比べて、スキマ時間で事前に煮沸し、70℃に保温させておけば、毎回の煮沸時間を短縮できます。その場合、更に時短効果は上がります。
「一例ですが、150mlを煮沸する時間は約1分。日換算:4分/日、年換算:24時間/年、金額換算:4.0万円/年」
合わせれば、約8.0万円/年の効果です。
時短いいね!と思った方は、調温ポットを検討してはいかがでしょうか?
オススメの調乳ポット(2選)
調乳ポットを選ぶポイントは、①容量が多い、②保温機能が70℃✕24時間以上キープの2点です。
そもそも夜間授乳などを考えると容量が多いポットが必要です。夜中にお湯が足りない!って事態は避けたいところ。
余裕を見て、200ml✕3回を想定すると600ml以上入るのがベターです。
70℃以上の保温を24時間以上キープしてくれることがベストです。
保温機能はあるけど60分しかキープしてくれないタイプもあるので、選ぶときには注意が必要です。
上記を踏まえ、オススメの調乳ポットを解説しますが、
既に電子ケトルやポットを所有、未所有・オールインワンにしたい方でオススメの商品が変わります。
ケトル・ポット所有
煮沸のみのケトルやポット、保温時間が短いポットを所有しているのであれば、70℃✕24時間以上の保温機能があれば十分です。
そんな人にオススメはコンビの「調乳じょーず」です。
- 容量:800ml(Max)
- 保温機能:70℃でずっとキープ
- その他:ポットそのまま電子レンジに入れて加熱も可能。
他の調乳ポットと比較すると、機能が保温のみでコンパクトなため、値段もお安めだと思います。
値段を抑えて、2台使いで良いならこれがオススメ。
ちなみに「調乳じょーず」は我が家も使用しています。
我が家の使用としては、T-falの電子ケトルで瞬間煮沸させて、調乳じょーずに投入。これでミルク用のお湯の準備完了。
1日1回ミルク用のお湯の準備はこれだけ。超ラクですね。
ミルクは調乳じょーず、お茶やコーヒーなどはT-falで煮沸させればOK。
ケトル・ポット持ってない・オールインワンが良い
ケトル・ポットを持ってない。2台使いではなく、オールインワンのものに新しく買い替えたい。
そんな人にオススメは「Yurneroの電子ケトル」です。
- 容量:1200ml(Max)
- 保温機能:70℃✕24時間キープ
- その他:45、55、70、85、90℃の5段階で保温温度設定が可能
温度は45〜90℃に変更可能で、コーヒーやお茶などの適正温度にも調整可能。ミルク以外の用途にも展開できます。
これ一台で欲しい機能がすべて一つに、つまりオールインワンになるかなと思います。
ポット・ケトルの使い分けが面倒、狭くなりがちな台所スペースを確保したいのであればこれがオススメですね。
その他のミルク作り時短方法
参考:ミルク作り時短(スプーン編)
今回は調乳ポットによるミルク作り時短の記事ですが、大容量ミルクスプーンを使っても時短可能です。オススメ!
大容量スプーンを使ってない方は以下の記事をご参考に。
すこやか使用の方はこちら。
ぴゅあ、はいはい、はぐくみ、E赤ちゃん、アイクレオ使用の方はこちら。
参考:ミルク作り時短(液体ミルク編)
液体ミルクを使ってもミルク作りの時短が可能です。
液体ミルクは割高なので、普段使いは粉ミルク、災害時・外出(遠出)・深夜(シンドイ時)のミルク作りのみ限定的と考えると効果的です。
以下の記事では液体ミルクのメリット・デメリットや各社の特徴比較、上手な活用方法を解説します。
詳細は記事を参考ください。
まとめ
調乳ポットを使うメリットをまとめると以下です。
- 時短: 授乳ごとの煮沸が不要。(事前に煮沸して70℃キープ)
- 時短: 100℃→40℃より70℃→40℃のほうが速く冷める。
- 火傷対策: 100℃のお湯が入った哺乳瓶は熱い。70℃のほうが若干緩和される。
両方の時短効果は約48時間/年で、金額に換算すると、約8.0万円/年となります。(詳細は検証結果参照)
既に、電子ケトル・ポット所有の方にオススメはコンビの調乳じょーずです。
電子ケトル・ポットを持ってない。2台使いではなく、オールインワンのものに新しく買い替えたい。
そんな人にオススメは「Yurneroの電子ケトル」です。
マグを使えば、6時間後も70℃以上キープできるモノもあり、十分に調乳ポットの代用可能です。
実際のマグ内の温度が分からない、安全・安心面に不安がありますが、代用としてはマグはこちらがオススメ。
保温性能に優れた600mlのマグ
保温性能に優れた900mlのマグ
やったら分かる大変な子育て。少しでも楽に、自分の時間を確保することに役立てばと思い、調乳ポットによる時短について解説しました。
各家庭に合った調乳ポットや電子ケトルを用意して、ミルク作りの時短をしましょう。
この記事が参考になれば嬉しいです。
それでは、安心・安全・ラクな子育てライフを!
コメント